不動産事業を中心に多角的なビジネスを展開し、関西を中心に72拠点(2026年8月末時点)を構える株式会社K-FIRST(以下、K-FIRST様)。
同社ではこれまで、顧客向け提案資料や社内資料の作成において、データ管理の煩雑さやデザインの属人化、そして資料制作にかかる時間的・金銭的コストという課題を抱えていました。
これらの課題を解決し、全社的な業務効率化とブランディングの統一を図るため、Canvaの組織的な導入を決断。その際、ツールの導入に留まらず、株式会社ストリートスマート(以下、ストリートスマート)による伴走支援(ブランドテンプレート作成、ユーザー研修、社長向けAI研修)を活用されました。
導入から数ヶ月、資料の制作期間が「3〜4ヶ月から1〜2週間へ」と劇的に短縮されるなど、早くも圧倒的な成果を生み出しています。
今回は、代表取締役の田中様と社長室の向井様に、不動産業界における課題感、Canva導入の狙い、そしてストリートスマートの支援がもたらした「社内に生まれた良い変化」について詳しく伺いました。
株式会社K-FIRST
築古ビルや十分に活かしきれていない空間を、スモールレンタルオフィス「Re:ZONE」として再生し、新たな事業や挑戦が生まれる場所として提供しています。
物件の市場分析から企画、マーケティング、運営管理まで一貫して手がけ、建物や空間の価値を高めています。
「可能性を発掘する」をミッションに、場所が持つ潜在力と利用者のニーズをつなぎ、かけ合わせることで「可能性をシェアする」社会の実現を目指しています。
<所在地>大阪府堺市北瓦町2-2-2-4F
<コーポレートサイト>https://kfirst.jp/
<プロフィール>
代表取締役 / 田中 健司 氏
社長室 / 向井 理恵 氏
【課題と背景】不動産業界における課題と、Canvaを組織的に導入した狙い
ーーCanvaを組織的に導入される前、K-FIRST様ではどのような課題を抱えていたのでしょうか。
田中様: 一番の課題は、「データ管理のルール」と「デザインの基準」が無かったことですね。不動産業界において、オーナー様への提案書などは非常に大事な資料になるのですが、以前はデータ管理がちゃんとできていなくて。新しい担当者が提案を作ろうとしたときに、「どれが最新の資料かをクラウド上で探す」ところから始めないといけませんでした。 過去の提案内容を引き継いでも、担当者独自の要素が入ってしまったり、逆に大事な要素が抜け落ちてしまったり。そもそも管理されていない上に、ブランドガイドラインのようなルールもないので、データ管理が煩雑になっていたことが一番の課題でした。
向井様: 弊社は関西を中心に72拠点を構えているのですが、拠点間での統一性がないことも大きな課題でした。個人でAIやデザインツールを使っているメンバーもいたのですが、誰かが個人的に作ったものをそのまま運用していたり、ロゴのガイドラインが分かっていなくて全然合わなかったり。そもそもデザインの質に対する基準がなかったので、作成をした人によってデザインの質がばらついていました。それに、それぞれがAIを使っているから、担当者ごとに内容や見せ方がばらついた資料が多くなっていました。
田中様: 私たちが提供するサービスにおいて、お客様との「期待値の調整」はとても重要です。適正なサービスを適正な価格でご提供するために、こちらの説明不足や資料の不備でお客様にご迷惑をおかけしてしまうのは絶対に避けたい。だからこそ、しっかりとしたガイドラインを作り、基準を満たした資料を作る必要がありました。

Canva を組織的に導入するため、ストリートスマートに伴走を依頼した経緯
ーー今回、Canvaの導入にあたり、ストリートスマートの伴走支援(テンプレート作成・ユーザー研修・社長向けAI研修)をご依頼いただいた決め手は何だったのでしょうか。
田中様: 実は3年ほど前から、個人レベルでCanvaを使っているメンバーがいました。でも、今回お願いした決め手は、事前の打ち合わせで「Canvaがこの先どういう道筋をたどるか」を明確に示してくださったことですね。 単なるツールではなく、ワークフローやその他の機能も含めて、これから広がっていくサービスなんだと分かり、「今のうちに会社全体としてしっかり使いこなせるようになろう」と意思決定できました。
ただツールを入れるだけでは、会社としてうまく機能しなかったと思います。今回、ストリートスマートさんに「ブランドテンプレートの作成」から入っていただいたのが非常に大きかったです。 もしテンプレートを一切作らずに、「Canvaを使って検証しましょう」というだけだったら、効果は半減していたはずです。社員は「どう使えばいいか」のイメージが湧かず、1億以上ある素材の中から探し迷って、結局バラバラな資料ができていたと思います。最初に「これを自社のベースにしましょう」という統一されたブランドテンプレートを作っていただいたことで、スムーズに組織内での横断的な活用が進みました。
向井様: 私たちが頭の中で思い描いている要件をヒアリングし、デザインに落とし込んで渡してくださるだけでも相当な価値があります。それに加えて「ユーザー研修」を通じて使い方の汎用性や表現の幅を社員に直接実感してもらえた。仕組み化をどうやるかが課題だったのが、研修で「Canvaを使ってこうやればできるんだ」というところまで浸透できたので、理想的ですね。

【導入効果と変化】業務効率化にとどまらない、社内に生まれた「良い変化」
ーー実際にCanvaを組織導入し、伴走支援を受けてみて、どのような効果を実感されていますか。
田中様: コストダウン、特にお金だけでなく「業務的なコスト(工数)」が下がったことを強烈に実感しています。これまでは、72拠点分のデータを集めて精査し、社外に出せる完成度まで仕上げるのに、ゼロからだと3〜4ヶ月はかかっていました。それが今では、マーケティング部門から上がってきたデータを社内でCanvaに入力し、整えるだけで済みます。そのため、わずか1〜2週間で資料が完成するようになり、圧倒的なスピードアップに繋がっています。
向井様: 業務スピードだけでなく、社内のコミュニケーションにも大きな変化がありました。以前は完成した成果物に対して、手書きで修正指示を出していたのですが、今はベースとなるテンプレートがCanvaにあるので、「これやってくれない?」「ここ、どうなってる?」と、Canva上でリアルタイムにやり取りができるんですよね。 デザインのイメージが違うといった無駄な議論がなくなり、純粋に「中身(コンテンツ)」の話に集中できるようになった。Canvaは単なるデザインツールではなく、社内の「共通言語」や「コミュニケーションツール」になったと感じています。
ーー各研修の受講後、社内ではどのような反響がありましたか。
向井様: 中級者向けのユーザー研修を受けたメンバーからは、「こんなこともできるんだ!」と得るものが大きかったという声が上がりました。 Canvaは直感的に操作できるため、「使ってください」と強制しなくても、社員自らが「自分たちも使いたい」「プライベートでも使いたい」と自然に広がっていく「デザインの民主化」を実現してくれます。
当社は「可能性の発掘とシェア」を掲げ、個人の成長に本気でフォーカスしている会社なので、この広がり方は当社のカルチャーに非常にマッチしていると感じました。

田中様: 私自身も「社長向けAI研修」を通じて、大きな気づきを得ました。AIの使い方の最終的な帰結は「AIに何を読み込ませるか」。つまり「データをどこに置いておくか」が一番大事なんです。Canvaや Google ドライブにデータを集約し、社内で統一しておくことの重要性や、消費者・ユーザーに近い位置でAIとデザインを掛け合わせるCanvaの絶妙な立ち位置が非常によく理解できました。 経営陣がCanvaを通じたAI・IT活用のベースを持てたことで、組織内での巻き込みやフィードバックが一気に盛り上がりますよね。
【今後の展望】Canvaとストリートスマートの支援を通じて目指す未来
ーー最後に、Canvaとストリートスマートの支援を通じて、K-FIRST様が今後目指す組織像や未来について教えてください。
向井様: ストリートスマートさんの研修やサポートは、技術的にも欲しかった以上のスピード感で進んでいくから楽しかったですし、スタッフの皆さんも素晴らしいです。 研修を受講してから時間が経つと忘れてしまう部分もあるので、今後は社員が実際の業務で抱えている「面倒な資料」を持ち寄り、アドバイスを受けながら作成できる「もくもく会(ハンズオンワークショップ)」のような企画など、さらなる定着に向けた継続的なサポートにも期待しています。 経営陣を含め、「何を目的にして、どう改善し、どういう未来を描くか」を深くディスカッションでき、ブランドテンプレートを軸にして共通言語やコミュニケーションの基盤ができた今回の伴走支援には、心から感謝しています。
田中様: 不動産業界には、マンションの契約書やマニュアルなど、お客様にとって分かりにくい資料がまだまだたくさんあります。そうした複雑な情報を要約し、伝わりやすいデザインに落とし込む作業をCanvaでブラッシュアップし続けられる環境が整ったことは、お客様との対話やコミュニケーションにおいてすごく大きいですね。今後は、社内で培った活用方法を、外部の方々や利用者様も巻き込む形へと広げていけたらと考えています。作っていただいた土台をベースにどんどん形にしていきたいです。半年後、1年後に組織がどう進化しているか、今から本当に楽しみですね。
インタビュー後記
72拠点を展開するK-FIRST様は、ストリートスマートの伴走支援を通じて、Canvaを単なる「デザインツール」から、全社の「共通言語」へと昇華させました。ブランドテンプレートによるデザインの標準化は、資料作成の期間を3ヶ月から2週間へと劇的に短縮し、業務の大幅な効率化とコスト削減を実現。さらに、ユーザー研修や社長向けAI研修によって、社員一人ひとりが自発的にツールを活用する「デザインの民主化」が進んでいます。
「お客様との適切な期待値調整」や「個人の成長へのフォーカス」といった同社の企業理念とCanvaの親和性は高く、今後も外部の方や顧客を巻き込んだ新たな仕組みづくりが期待されます。