【Google Workspace(旧 G Suite)活用企業レポート】ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 様
ストリートスマートは、「ひとりひとりが活躍し、仕事を歓びに変えられる人を1人でも多く増やす」というミッションを掲げ、企業のクラウドツール導入や活用促進の支援をさせていただいています。
今回は、ストリートスマートが、長期に亘り継続的に支援させていただいているロシュ・ダイアグノスティックス株式会社様へインタビューを行い、Google Workspace(旧 G Suite)の導入から現在まで、活用を促進するために実施した様々な施策や、その成果をお伺いしました。是非ご覧ください。
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社様のご紹介
スイス・バーゼルに本社を置く世界有数のヘルスケア企業であるF.ホフマン・ラ・ロシュの診断薬事業部門の日本法人です。2020年1月現在、従業員764人、全国9都市に支店、物流センターを有し、体外診断薬・機器事業、研究用試薬・機器事業など幅広い領域で事業を展開されています。
<本社所在地>
〒108-0075 東京都港区港南1-2-70 品川シーズンテラス
コーポレートサイト
http://www.roche-diagnostics.jp/
(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社様 本社エントランス)
今回はIT部門にて?Google Workspace の活用推進を担当されている、川村様と南村様にお話をお伺いしました。
(左:川村様 中央:南村様 右:弊社前川)
「未来の働き方」への第一歩として、グループ全体で Google Workspace(旧 G Suite) を導入。
ーGoogle Workspace(旧 G Suite)を導入された経緯を教えてください。
(グローバルであるロシュグループ全体で導入が決まり、2013年に日本法人でも活用がスタートしました。初めはメールとカレンダーのみの利用でしたが、将来的には「いつでも、どこでも、だれとでも、またどんな端末からも連携が可能となり、よりフレキシブルでグローバルな働き方をサポートするツールとなる」ことを期待していました。G Suite の導入は「未来の働き方」へ向けた第一歩でした。
また、Google Workspace の導入は、今以上に「この世の中の変化のスピードに対応できる組織となっていこう」という意志も込められていました。私たちロシュグループは「Doing now what patients need next」をスローガンに掲げており、患者さんが今、必要としている医薬品・診断薬をいち早くお届けする為に行動することを大切にしています。そのためにも、より変化のスピードに順応可能な組織となるため、Google Workspace を導入しました。
フェーズに分け、徐々にツールを現場へ浸透させる。
ーメールとカレンダーからスタートし、その後どのように拡げていったのでしょうか。
様々な施策を実施しましたが、大きなものでいうと、2016年にグーグルとストリートスマートとのコラボレーションで「イノベーションワークショップ」を開催しました。翌年にオフィスの移転を予定していたため、その機会にさらに?Google Workspace の活用を促進し、社員の生産性を高めようという目的からです。
Google Workspace のサービスについてはもちろんのこと、「働きやすい企業No.1」として知られるグーグルの企業文化についてお話いただいたり、グーグルオフィスツアーを実施したり。Google Workspace をどのように活用するのが効果的かを考え、ディスカッションする時間も設けました。
(イノベーションワークショップに登壇するストリートスマート 講師の前川)
その後は、ドライブの活用に重点を置きました。データの集計作業や資料作成において、それぞれがファイルを更新しメールに添付して送付する、というのを何度か繰り返していると、誰かが取りまとめるという作業が発生したり、複数のファイルが増え、どれが最新版か分からなくなるという問題が起きやすくなります。一方、ドライブではクラウド上にファイルを保存し、一元管理ができるため、アクセスすればいつでも最新のファイルを見ることができます。こうした機能を最大限活用し、コラボレーションがスムーズに進むよう、ドライブの利用を促進しました。
ーメール、カレンダー、ドライブと来て、次は何でしたか。
ビデオ会議ツールである、Meetです。拠点や場所が離れていてもコミュニケーションが進むよう、Meet の活用を促進しました。今では活用する社員が非常に多いです。個人間の会議だけでなく、Meetを活用して地域の拠点同士を常時接続する取組みも行なっています。
その後は、社内のコミュニケーションをさらに促進するため、Google+を導入しました。支店や部署など様々なコミュニティがありますが、社員全員が参加できるのものもあり、私たちはそこで?Google Workspace のTipsを発信するなど、拡散活動を行なっています。
Google Workspace が浸透するよう、ありとあらゆる工夫を。
ーGoogle+での発信以外に、どのような形で?Google Workspace の浸透を図っていますか。
社員向けに研修やセミナーを行なっています。ストリートスマートにも、様々なトレーニングを行なっていただきました。ドライブトレーニングから始まり、新入社員や中途採用者向けのトレーニングや、経営層向けの説明会などです。
(ストリートスマート前川による研修の様子)
また、社員の中から?Google Workspace の伝道者となるエバンジェリストを募り、集まった40名程の社員へ「エバンジェリスト向けトレーニング」も行なっていただきました。
自社独自でも様々な工夫をしています。IT部門のメンバーが講師となり、支店会議でレクチャーを行なったり、「社内のリフレッシュスペースで短時間のセミナーをしたり。多くの方気軽に参加してほしいので、「今さら聞けない?Google Workspace」と題したセミナーを実施したこともあります。
ーありとあらゆる工夫をされていますね。
昨年からは、ストリートスマートが提供する?Google Workspace のレクチャー動画サービスである「Master Program」を導入しました。以前は中途採用の社員が入社する度に研修を行なっていたのですが、レクチャー動画があるおかげでその必要がなくなり、大変助かっています。
社員が自主的に?Google Workspace のTipsを発信するように。
ー様々な施策を実施されていますが、どのような時に成果を感じますか?
私たちは普段からGoogle+で?Google Workspace のTipsを発信しているのですが、最近はIT部門以外のメンバーからそういった発信が見られるようになりました。それに対して、別の社員がコメントをして盛り上がっていることも多く、それを見ると「浸透してきたな」と手応えを感じます。
会議では Meet の使用率が高くなっていますし、会議資料も?Google Workspace を使って作成する社員が増えてきました。最初はドキュメントやスプレッドシートから徐々に拡がっていましたが、最近はスライドを利用している社員をよく見かけます。Google Workspace の活用の増加に伴い、メールへの資料添付は減り、ファイル内でのコメントやメンションが増えていると思います。
Google Workspace の活用促進は、短期的に分かりやすい成果が出るものではないですが、今お話したようなシーンに出会ったときはとても嬉しく感じます。
自分にベストな使い方を、社員それぞれが見つけられるように。
ーGoogle Workspace の活用を促進する際、難しいと感じることはありますか。
一人ひとり、ツールの活用度は異なります。「いち早く利用したい」という方もいれば、前に使っていたツールからの変化に抵抗を持つ方もいます。理解度や活用度にバラつきが出るのは当たり前ですが、そのマインドセットを変えるのは非常に難しいと感じます。
これ役に立ちそう、活用したい、と自らが思ってこそ活用が進むので、私たちがそれを「強制」するのは違うと思っています。私たちの役目は「可能性の提示」と「考える機会の提供」であると捉え、有益な情報や場の提供に努めています。
こういうツールは、ITが好きであったり、必要性に迫られているといった方でない限り、自主的な理解が必須なものではありません。ですので、一度話すだけでなく繰り返し情報を発信していつの間にか覚えていたり、必要になったタイミングで見返すことができるよう心がけています。
今後は、ツールの連携を図り、さらなる生産性の向上を。
ーこれまで様々な施策を実施されてきていますが、今後はどのようなことをしたいですか。
これまで様々な形で?Google Workspace を理解する機会を設けてきたので、ツールごとの理解は進んだと認識しています。次のフェーズでは、それらのツールを連携することで、さらに生産性を向上させたいと考えています。 例えば、メールをドラッグアンドドロップしてToDoに追加し、タスクとし、期限を入力すれば、カレンダーに自動表示されます。こういった形で、アプリを連携させて使う観点を取り入れるなど、1つひとつは細かいことでも、積み重ねれば大きな業務の効率化を図れると思うんです。
また、より発展的な利用を促進するために、定型業務を自動化して効率化できる、Google Apps Script の活用なども検討していきたいところです。
操作説明ではなく、「体験」や「思想」を大切にしたトレーニングだからこそ成果が出る。
ーこれまでストリートスマートはトレーニングやMaster Programの提供などでお手伝いさせていただいています。よければ評価を教えてください。
ストリートスマートの存在がなければ、私たちはここまで来ていません。トレーニングなど実施いただくと「体験し、自主的な学びを促す」というスタイルでレクチャーしていただけるので、私たちの考え方ともマッチしており、成果が出やすいと感じています。
また、ただ機能の話をするのではなく、Google Workspace?を開発しているグーグルのコンセプトやカルチャーなどを含めてお話してくださるので、話にどんどん惹きこまれていきます。根本の考え方を理解し共感した状態で、楽しみながらツールを使うことができています。
その他、ストリートスマートが「東京と大阪のオフィスを Meet(テレビ会議)で常時接続している」と話していたので、それを自社で導入し、地方の拠点を常時接続するようになりました。これは現場の社員からとても好評です。このように、Google Workspace を活用したノウハウを色んな視点から共有いただけるので、とても役に立っています。